大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和39(あ)975 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人諫山博の上告趣意第一点について。

所論は、違憲をいうけれども、道路運送法四条ないし六条の二、一〇一条一項、

一二八条の三の二号の各規定が憲法二二条一項に違反するものでないことは、当裁

判所の判例(昭和三五年(あ)第二八五四号、同三八年一二月四日大法廷判決、集

一七巻一二号二四三四頁)の趣旨に徴して明らかであるから、所論は理由がない。

同第二点について。

所論は、違憲をいう点があるけれども、道路運送法が自動車運送事業の経営を一

定の基準のもとに免許制としていることは、前掲大法廷判決によつて是認されてい

るところである。そして運輸大臣において、被告人が自動車運送事業の経営免許の

申請をしたのに対し、所論の如く道路運送法六条、六条の二の規定を誤つて適用し、

これを不当に拒否したとの事実が認められないことは、原判決が適法に取り調べら

れた証拠によつて認定しているところであるから、所論違憲の主張はその前提にお

いて失当であり、その余の論旨は、単なる法令違反の主張を出でないものであつて、

結局、所論は適法な上告理由に当らない。

同第三点について。

所論は、要するに、道路運送法一〇二条一項は同条項各号の違反者に対し、一定

期間を限り自家用自動車の使用を制限し又は禁止し得る旨の制裁を規定しているが、

その制裁は、当該違反にかかる自動車を運転する場合に限り、その他の自家用自動

車を運転する場合には及ばないものと解すべきであり、右のように解しないならば

右条項は憲法一一条、一三条、二二条一項に違反する無効の法規であるというほか

はない、右に反する判断をした原判決は道路運送法一〇二条一項、四三条の二第一

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項、一三〇条二号の解釈適用を誤つたものであるというにある。しかしながら、原

判決が同法一〇二条一項の制裁規定は、同法四三条の二第一項、一三〇条二号とと

もに、自動車運送事業の免許制を実効あらしめるための規定であつて、その制裁は、

所論の如く当該違反にかかる自動車を運転する場合に限られるものではないと解し

たのは正当であり、かく解したからといつて右制裁規定が憲法の所論各条項に違反

するものではないことは、前掲大法廷判例の趣旨に徴して明らかである。従つて所

論は理由がない。

また、記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条により裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四〇年九月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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